アルペジエーターの存在を知っている人は多いと思いますが、実際に使っている人は少ないのではないでしょうか。コードを鳴らして16分で…という使い方が一般的ですがあまりかっこよくない事が多いですよね。今回はそのアルペジエーターに焦点をあてて、うまく使う方法を解説してみようと思います。
最近アルペジエーターを使った曲
こちらの曲のデモの1:29からピロピロ鳴ってる音がアルペジエーターを使った音です。この音単体ではこんな音です。
今回はこの音を中心に解説していきます。
アルペジエーターのメリット・デメリット
メリット
- 打ち込みが速い。(アルペジオに必要な細かいMIDIノートを打ち込む必要がない)
- アルペジオの長さやオクターブ等の調整を簡単に変更できる。
- アイデアの発想につながる。
速さについては皆ご存知の通りと思います。
アイデアの発想については、コードを動かしたりアルペジオパターンを簡単に変更できるため、様々なアイデアを試すことができます。実際にアルペジエーターをアイデアの元にして作曲している方も見かけます。
デメリット
- アルペジオパターンが限られる
- 複雑なアルペジオには向かない
- (ださくなりがち)
アルペジエーターにはプログラムされているパターンでしか演奏できません。それ故に、既存のプログラムに沿わないパターンや複雑なアルペジオの音階で曲を表現したい場合にはアルペジエーターは向きません。
Abletonのアルペジエーター
AbletonにはMIDIエフェクトとしてアルペジエーターが実装されています。
MIDIエフェクトなのでシンセの前にインサートします。
Rateで速さを変えたり、Gateでノートの長さを調整したり、Tranceposeで変調したり基本的な機能は揃っています。
Styleの部分を変更すればコード音でも発音できるのでトランスゲートのような使い方もできます。
アルペジエーター臭さをなくす工夫
冒頭に紹介した音のMIDIは画像のようになっています。
ポイントとしては以下のかんじです
- 発音タイミングをいくつか用意する
- 構成音の数を意識する
- ボイシングを変えたパターンでアクセントを入れる
コードのMIDIを1小節ごとにベタ打ちしないだけで結構かっこよくなります。
発音するタイミングでアルペジオパターンが最初から演奏されるので(そうならないアルペジエーターもあるかも)それでパターンに変化を加えていきます。
構成音は上の画像だと6音の部分と4音の部分がありますね。そこでボイシングやオクターブも変えてそこで変化を出しています。
ちなみにアルペジエーターを使わないとこの部分だけでもこんなに打ち込まないといけないので大変です。。。
さいごに
というわけでアルペジエーターの使い方を紹介してみました。
ツイッターを見ていた方はご存知かと思いますが3日ほどうどん県へ旅行へいってて、少し間が空いてしまいました。すみません。
MIDIを一工夫するだけでダサダサフレーズからイケイケフレーズになるかもしれません。
またアルペジエーターをいじいじしたり、MIDIノートをいじいじしたりしてアイデアの発想につながるかもしれません。
使ったことなかった人は、一度アルペジエーターを使ってみてはいかがでしょうか!