「作曲」に必要なものといえば?と言われれば「音楽理論」と答える人が多いと思います。それは正解でもありますが間違いでもあります。私自身音楽理論については初心者で語れることは多くないのですが、それ故に初心者視点で重要な基本的で初歩的な部分をかいつまんで説明できればいいなと思っております。難しい話はほぼほぼしないようにしています。
音楽理論とは?
音楽理論とは個人的な考えでは「作曲の幅を豊かにしてくれる考え方」という風に解釈しています。
音楽理論を知っていなければ作曲できないなんて事はありません。音楽理論を知っていると楽曲の組み立てがスムーズになったり、展開の引き出しを沢山持つことができます。 音楽理論に沿って作曲すると堅苦しい…なんて事も聞いたことがありますがその考えが堅苦しくて視野を狭くしています。
例えば、料理でもレシピを知らなくても料理を作ることはできます。良い舌と感覚をもって試行錯誤すれば美味しい料理も作ることができるでしょう。ただしレシピがあれば簡単に美味しい料理が作ることができます。さらに沢山のレシピを知っていればレシピの良い部分をチョイスして部分的に他の料理に使うこともできますし、組み合わせて自分だけの素晴らしい料理だって作ることもできます。感覚的はこんなかんじです。
メジャースケールを知る
音階は黒鍵も含めて12個あります。基本的にはそのうちの7つの音階を使って作曲します。その主に使用する音階の並びをスケールと呼びます。(世の中には様々な特殊なスケールがありますがそういった変則系は省きます)
そのスケールの中でも最も一般的なのがメジャースケールです。さらにその中でも白鍵だけを順番に押さえる「ドレミファソラシ(CDEFGAB)」がCメジャースケールです。 メジャースケールとは音階の並びが「全全半全全全半」となっているもので、その並びがCから始まっている為Cメジャースケールという訳です。 この「全全半全全全半」の並びをDから始めると画像右側のDメジャースケールになります。
このスケール内の音だけを使ってコードやメロディを作るのが基本になります。スケール外の音を使うと違和感や不協和音の原因になるので気をつけましょう。ただしスケール外の音をうまく使う事ができれば一捻りある楽曲(ジャズがよく連想されますね)を作ることができます…があくまで「うまく使うことができれば」なので最初のうちは使わないようにするのが良いです。
メジャースケールを理解できればマイナースケールやその他のスケールもすぐに理解できるはずです。
コードの構成音
コード(和音)にも沢山種類があって最初は高度な魔術詠唱のようにも見えますが、その中にもしっかり法則があります。
まず基本となるのがルート音です。画像ではCですね。そのルート音の上にどのように音が重なっているかでコードの呼称が決定します。画像一番左の構成音は「C・E(Cの4半音上)・G(Cの7半音上)」です。メジャーコードになります。ルートがCなのでCメジャー(表記はC・CM・Cmaj・C△(トライアド)等があります)になります。
左から2番目「Cm(Cマイナーコード)」の構成音は「C・E♭(Cの3半音上)・G(7半音上)」です。メジャーコードと比べるとEが半音下がってE♭になっただけですね。
同じように右3つのコードもルート音からどれだけ離れている音で構成されているかで呼称が変わっています。今回はルート音「C」で解説しましたが、ルート音を変えてもルートとの関係性を変えなければコードネームも同じになります。
左から「Cメジャー・C#メジャー・Dメジャー・D#メジャー」です。もちろんマイナーコードでもセブンスコードでも同じことです。
補足ですがCメジャーの構成音「C・E・G」の構成音のことを先程は半音階でカウントしましたが一般的には「1度・3度・5度」という風に呼ぶことが多いです。これは音の距離を表すもので「ドに対して1度の音がド」「ドに対して3度の音がミ」となっています。説明に少し時間を要するので今回は省きましたがこういった度数での理解もできるようになると良いので余裕ができれば調べて下さい。
スケールとコード
メジャースケールの項で「基本的にスケール内の音を使う」というお話をしました。それはコードもメロディも同じです。
画像のコード(3和音)は「ドレミファソラシ(CDEFGAB)」に対してスケール内の3度・5度の音を重ねたものです。コードの下にコードネームを書きましたが、メジャーコードだったりマイナーコードだったりしますね。これはルート音に対してスケール内の音を当てはめて、「コードの構成音」で説明したルート音からの距離で名前をつけるとそのようになるからです。このコードはスケール内で基本的なコードでありダイアトニックコードど呼ばれています。 ここからの派生でスケール内の7度や9度の音を重ねることもよくあります。
またスケールのルート音を1として順番に数字を振ってコードを度数表記するパターンもあります。画像だと文字の下段ですね。
コードもメロディもスケール内で有ることが望ましいですが、さらに言うとメロディに関してはメロディで強調される音(使用回数が多かったり、伸ばす音)はコードと関係のある音であることが望ましいです。例えば、Cメジャーコード(C・E・G)で鳴っているのにも関わらずFの音を多用することはあまり望ましくありません。C・E・Gもしくは7度のB・9度のDなんかが無難な選択です。絶対にそうするべきという事はありませんが、響きがあまりよくない事もあるので注意してみてください。
さいごに
音楽理論について本当に基本的な部分を説明してみました。かっこいいコードの作り方とかを期待した方にはごめんなさい。 ですが曲は作っていてもスケールガン無視で作っている人やこういうことを知らない初心者の方もいると思ったので今回はこういう記事にしました。
さて、今回のまとめとしては
- 音楽理論は作曲の幅を広げてくれる考え方であって堅苦しいものではない
- まずメジャースケールとは何かを理解しよう
- コード名は構成音のルートからの距離によって決まる
- ダイアトニックコードはそのスケール内の音を使った主要なコード達のこと
という感じです。この基本的なことを理解できたらいろいろな書籍やサイトを読んで更に音楽理論への理解を深めることができると思います。
私自身音楽理論に詳しいわけではないので変なことを言っていたら遠慮なく「ここが違うよ」と教えて頂ければ幸いです。
またもし音楽理論について記事を書いてみたい!という人がいれば是非寄稿頂きたいです。興味がある方はご連絡下さい。
それではこのへんで。