全てのサンプルパックを過去にする超強力ドラムサンプルパック「KYMOGRAPH-Acoustic Breaks Loop」の開発インタビュー

  • 2019.04.04
  • DTM
全てのサンプルパックを過去にする超強力ドラムサンプルパック「KYMOGRAPH-Acoustic Breaks Loop」の開発インタビュー

2019/4/3に日本発の新デベロッパー「KYMOGRAPH」(キモグラフ)よりドラムサンプルパックAcoustic Breaks Loopがリリースされました。そのクオリティは第一線で活躍するアーティストの方々の折り紙付きです(もちろん私も素晴らしい出来だと感じました)。そこで今回はKYMOGRAPHのおふたり「Blacklolita」さんと「Avans」さんにインタビューをさせて頂きました。パチパチパチ!ですがこういう事は初めてなので私のインタビューのクオリティには目をつむって頂けると幸いです…。

とりあえず自己紹介

――それではまず自己紹介をお願いします。

Blacklolita「Blacklolitaです。最近はBeatmaniaIIDXやDANCERUSHに楽曲提供、モンストのリミコンでAvansとコライトで参加、3部門受賞したりしました。音作り大好き!シンセの攻撃力4500!って感じの人間です。よろしくお願いします。」

Avans「Avansです。最近は会社でサウンドディレクター業をやりつつフリーランスも掛け持ちしてる人です。音作り大好き!シンセの特殊攻撃力3700!って感じの人間です。よろしくお願いします。」

 

「DAWにドラッグ&ドロップするだけで最強になる」ドラムフィル

――よろしくお願いします。KYMOGRAPH – Acoustic Breaks Loop(略ABL)について教えてください。

Blacklolita「既存のドラム音源の常識を覆す先鋭的なドラムとパーカッションを1つ1つ綿密に作品として作り上げたサンプル集になります。特に我々の中でも、ドラムフィルに命を賭けていて本当に使えるサンプルだけのドラムフィル集を作ろうという発想を元に、ドラムの音も1から作っていった結果サンプルパックという形になりました。」

Avans「ABLは、独創的かつ汎用性を目指したドラム・パーカッション超特化サンプル集になります。コンセプトとしては「DAWにドラッグ&ドロップするだけで最強になる」ドラムフィルです。また、自分達がクリエイター側だからこそ分かる「こういった部分まで面倒を見てくれていると良いな」といった考えも盛り込んで作りました。」

 

自分が欲しいサンプルを作ろうっていうのがキッカケ

――コンセプトがしっかりしていますね。ABLを作ろうと思ったキッカケって何ですか?

Blacklolita「当時Avansの影響でメッチャGreyを聞いていて、Greyの曲のフィルイン全部かっこよすぎんか!?って流れになったことがあって、そこで試しに作ってみたら意外とかっこよくできたんですよね。」

――Greyがキッカケだったんですね。試しでパッと作ってしまうあたり流石です。

Avans「最初は販売とか考えてなくて、ストックとして自分たち専用に「もし自分が使うとしたら、この辺りまで完成したものなら楽曲製作中に思わず手が伸びる」という考えで、本当に自分たちに必要な即戦力サンプルを作っていました。」

Blacklolita「最初は俺とAvansだけで素材作り貯めて二人で流用しまくって「コイツらどこの素材使ってるんだ…?」みたいにクオリティの底上げをズルしようとしてました。全然ズルじゃないんですけど笑 なので今回販売したABLは、過去僕等や先にご協力頂いた親交のあるプロデューサーの方々のみが極秘かつ先行で使用できていた素材集…ということになります。」

――ABLの紹介コメントのメンツが凄くてびっくりしました。それと関係があるということですか?

Blacklolita「こういった方々に使っていただけると面白いのでは?という5人にお声がけをさせていただいた形になります。関係はありますね。実際に使ってもらって制作を進めたという感じではありました。」

Avans「そうですね。実際どういったものがあると便利かといった意見も合わせて、使用した感想を頂いて制作しました。」

Blacklolita「皆様音に関わるプロなのでフィードバックもかなり確かなものがあり、途中からデベロッパー的な目線、クリエイター的目線のいい塩梅を見つけるのには少し苦労しました。しかし良い経験を積ませて頂きましたし、今後の展開についてもかなりヒントを得られたのでコチラとしてもありがたい限りではあります。」

――そういった背景があってこそできたABLだったんですね。

Avans「根幹としては間違いなく僕達がクリエイター側なので、実際に使用したくなるようなものを作っていき、僕達開発者以外のクリエイターの方々が自発的にそれを使い楽曲に落とし込んでいく体感は僕達にとっても新鮮でした。クリエイター冥利につきるといいますか、本当に嬉しいことです。」

 

キモグラフの「キモ」

――アコースティックな音やFoley系の音が中心になっていますが、その制作過程等を教えてもらっていいですか?

Blacklolita「Foley系やアコースティックな部分は実際に収録を行って、それを加工して…という感じなのですが、コチラの内容はキモグラフのキモになる部分なので、明確な過程などは申し訳ないのですが企業秘密ということで許してください…!」

Avans「一つだけ元の実例を出しても大丈夫ですよ。」

――おお、ありがとうございます!

Avans「僕達が録音したものの一つですが、ギターの弦のブラッシング、ミュート、弦やボディーを叩いた音、様々な演奏法を録り、それを加工しスネアのアタック的な音にしたり、ループ素材のバックで刻んで鳴らしたり…。全ての工程はここでは書ききれませんが、本当に色々な工夫を凝らしています。」

 

 

 

我々はとんでもない物を生み出してしまった

――それでは最後に今後の展望とひとことをお願いします。

Blacklolita「まず海外展開を狙っていきます。これは確実です。皆様が普段利用しているサンプルパックストアでも見ることができるかも?コチラはありがたいことにいろんな方面からお話を頂いているので、ひとつずつ進めていければと思います。大容量サンプルパックも出したいと思っています。シンセのプリセットなんかも今検討中です。そして、現在制作中の第二弾がもうすでにヤバイ事になってます。我々はとんでもない物を生み出してしまった…。」

Avans「KYMOGRAPH(キモグラフ)はこれからもキモい音を作っていきます。」

Blacklolita「全てのサンプルパックを過去にした…。」

――インタビュー受けて頂きありがとうございました!

 

さいごに

改めて快くインタビューを受けてくれたBlacklolitaさんとAvansさんありがとうございました。ABLの開発に関するお話をいろいろ聞くことができました。今後も期待しております!

これを機会に興味をもった方はこちらから購入を検討してみては如何でしょうか。

私事ですが普段喋り下手なのでインタビューって本当に難しく感じました…次このような機会があるならば精進してもっといろいろ聞き出せればと思います。

 

KYMOGRAPH – Acoustic Breaks Loop

Twitter(@KymographCLROWN)

 

 

Blacklolita

Twitter(@_Blacklolita_)
Soundcloud

 

 

Avans

Twitter(@AvansDTM)
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HP

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