ミキシングで丁寧に扱うSausage Fattener

ミキシングで丁寧に扱うSausage Fattener

お久しぶりです。M3からのG2R2018でかなりバタバタしていました。11月はたくさん更新できればいいなと思っておりますのでまた拡散やご支援のほどよろしくお願いいたします。

DTMをしている人ならこのプラグインを見たことがある人は多いかと思います。これはSausage Fattenerという音圧アップ系のプラグインとして有名です。特にEDM等のにおいてベースやドラムに使うことで音圧をアップさせる使い方が主流です。ですが、このプラグインは思っているよりも優秀でいろんなジャンルで非常に活躍します。そういった音圧バク上げ以外の使い方を中心に解説したいと思います。

最初にループを並べただけのサンプル音源

まずは特にエフェクターを掛けていないサンプルをおいておきます。

EDM系じゃないしSausage Fattener合わなくない?と思われるかもしれません。

 

 

クラップ(スネア)を目立たせる

Sausage Fattenerの音圧アップの仕組みは大雑把に言うと軽く歪ませて音を目立たせるというものです。

個人的にクラップやスネアに使うと音が前に出てきて2mixに迫力がでます

実際に音源で比較してみましょう。

 

●Sausage Fattener 8%

 

ピークを変えずにクラップがよく聞こえるようになりましたね。

これを単純にボリュームでやるとピークが大きくなりすぎてしまいますし、リミッターでGainをあげてもここまで音が前に出てきません(下記音源を参照)。

今回はわかりやすくする為にFATNESSを8%ほどまで上げましたが、1~2%でも十分効果を発揮します。

実は0%でもインサートしているだけで音が変わります

 

●Limiter +5.0db(参考)

 

 

音量を変えずにピークを抑える

上の項目でピークを変えずに音を聞こえやすくするという表記をしましたが、それを応用して聴感音量を変えずにピークを下げることができます。

ピークを下げることによってマスタリング時に音割れを起こしにくくなり全体のバランスを整えやすくなります。

実際に下のデモ音源と最初のものを比べると、ハイハットのピークは下がっていますが音量はむしろ上がっていますよね。

なんでもかんでもピークを潰すのはよくないですが、何故かピークが顕著に出ているのに音が前に出てこない…といった時等に使ってみては如何でしょうか。

 

●Sausage Fattener 15% + Gain -5.0db

 

 

COLORノブの挙動

COLORノブは高音がより目立つようになります。

EQではなくハーモニクスが付与されているような音の変化です。

かなり露骨に高音が出てしまうので、個人的にこのノブは0%にしていることが多いです。

好みで使用してもいいのではないでしょうか~くらいのノブですね。

 

GAINノブの挙動

これはおそらくINPUTの音量調整かと思います。

入ってくるが大きすぎたり小さすぎる場合はここで調節してからFATNESSノブを動かすと良いでしょう。

 

苦手な音も結構ある

音を歪ませるプラグインなので苦手な音もかなりあります。

使ってみないとわからないですが、音が変に歪んでしまったり濁ってしまったりします。

例えばサンプルのベースにかけてしまうと、ステレオに変な歪みが出てしまう上に、リリース部分が強調されてかなり変な圧迫感で出てしまっています。

どのプラグインにも言えることですが、特にSausage Fattenerに関してはより慎重に使いましょう!ですね。

 

 

 

さいごに

EDMで使うと鬼に金棒みたいなプラグインですが、ハウス等比較的おとなしめのジャンルでも非常に優秀な働きをしてくれることが伝わったでしょうか。

分厚い音に10%以上かけてバキバキの音にするのもよし、ちょっと物足りない音に2~3%かけて存在感を出すという使い方もよし。

使い方次第でどんなジャンルでも2mixをよりハイクオリティにできる可能性があるプラグインです。

音圧をあげるというイメージが強くありますが、細かいミキシングで使ったことがなかった人は是非使ってみてください。

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