マスタリング時のヘッドルームの必要性

マスタリング時のヘッドルームの必要性

先日開催して結果発表まで行った「マスタリング選手権」においてヘッドルームをとていない方が殆どだったので今回この記事を書こうと思いました。ヘッドルームとは、なんで必要なのかということを簡単に説明するボリューム低めの記事にはなりますが、マスタリングの際に気をつけて頂ければと思います。

ヘッドルームとは

音声ファイルの最大値0.0dBから実際の音声の最大値の間の音量差を言います。

リミッター内の表記では、シーリング(Celling)やアウトプット(Output)などと表記されている部分を0.0dbより下げる事によりヘッドルームを確保できます。

 

ヘッドルームは何故必要?

最大音量の0.0dBでリミティングすると、再生環境の違いで音が歪む可能性が出てくる為です。またファイル変換の際もクリッピング現象を起こします。

iZotopeさんのマスタリングガイドにも以下のように表記されています。

シーリングは–0.3 dBより上に設定しないでください。厳密に言えば、シーリングを0 dBに設定し、Ozoneの出力をクリッピ
ングのポイントに対して最大化することはできますが、これを行うと、一般的な家庭用再生機で再生された時に音が歪む可能
性があります。AACやMP3など、圧縮された方式のためのマスタリングを行う際は、ファイル圧縮時のクリッピングを回避す
るため、シーリングは-1 dBから-1.5 dBの間に設定するのが賢明です。

このマニュアルによると「0.3dBは必ず確保したほうが良い」と書いてあります。

「ファイル圧縮時のクリッピングを回避するため、シーリングは-1 dBから-1.5 dBの間に設定するのが賢明です」という表記がありあすが、通常の音楽制作でこれを意図してヘッドルームを確保している楽曲は殆どみかけません。

ちなみに実際にキレイにリミッティングしてもファイル変換すると下画像のようにちょこちょこひげが出てしまいます。これがクリッピングの正体ですね。

 

 

 

実際に何dBのヘッドルームを確保するのか

これに関してはいろんな情報を見ていますが、エンジニアさんによって異なっており正解は存在しません。

ただ私のイメージでは「-0.2~-0.5dB」の間でヘッドルームを確保しているエンジニアさんが殆どであると感じます。(私の主観ですので違っていたらすみません)

実際に私は現在-0.3dBでヘッドルームを取得しています。

 

 

さいごに

簡単なことではありますが、マスタリングの最後の最後の重要な注意事項なので知ってるのと知ってないのでは大きい差ですね。

気をつけていなかった方は今後意識してみて下さい。

 

記事のボリュームが少ないので私の好きなスナック菓子「綱揚あられ フレンチドレッシング味」を紹介して終わろうと思います。

スナック菓子でありながら塩味と酸味が絶妙にミックスされたオンリーワンの一品となっています。

それでは!

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