マスタリングされた音源を確認する機会はマスタリングする側は当然ですがされる側もたくさんあると思います。そこで私がどのような観点でチェックをしているのかということについて共有してみたいと思います。
大きな2つの観点
チェック項目の観点は大きく分けて2つです。
- ファイル出力時のミス
- 音の傾向
ファイル出力時のミス
ひとつめはファイル出力時のミスについてです。なるべくミスがないようにマスタリングするように心がけてはいますが、人間ですのでミスが出てしまうことも少なからずあります。とくにファイル出力に関するミスは取り返しのつかないことになる可能性もあるので、チェックに時間を取れない場合でも必ずチェックするようにしましょう。
ポイントは以下が挙げられます
- トラック名(曲順)と曲が合っているか
- 曲の頭と末尾が正常である(切れたりしていない)
- 音質が規定の通りか(CDの場合は16bit/44.1kHz)
- 再生速度や音量が乱れていないか
いずれも簡単な項目ですが、楽曲を仕上げるにあたってこのチェックを行わないと致命的なものになってしまいます。エンジニアはもちろんですが、コンピレーションの企画者もこの項目に関してはチェックすることをオススメします。
音の傾向
音の傾向は音圧や音のトーンといったマスタリングのエフェクターのかけ方に関係する部分です。この部分は特にエンジニアに加えて作曲者の方にも是非チェックして頂きたい項目になっています。マスタリングエンジニアが良いと思っても、作曲者との意向が違っていることも少なくないので時間をとることをオススメします。
ポイントは以下が挙げられます
- 音割れしていないか
- 音圧が低くないか(高すぎないか)
- 音のトーンバランスが想定通りか(低音が大きい、高音が小さいなど)
- その他、細かい音で問題がないか
さいごに
マスタリングチェックに関してまとめてみました。
エンジニア側もなるべく問題がないようにチェックしますが、作曲者や企画者側のチェックをすることでより安全に音源をリリースすることができます。
いままでチェックを適当になんとなく行っていた人は、是非今回紹介した観点からチェックしてみてください。