やる時は何でもやるマスタリング

やる時は何でもやるマスタリング

マスタリングはおおよそ調整の域を出ないことが殆どです。しかし、時と場合によっては大胆な処理をしたほうがバランスがとれる楽曲もあります。そんな例外処理を実体験をもとにまとめてみました。あ、2022年もよろしくおねがいします。

めちゃくちゃ低域ブーストする

クラブサウンドで低音ガンガン中心楽曲のコンピレーションの中に、ゲームサウンド風の低域の弱い楽曲がありました。悩みましたがマスタリングの範疇を超える量でブーストして目立たせました。

個人的にはサウンドがカッコ良くなり、アルバム内でも浮いた存在ではなくなり満足のいくサウンドに近づきました。一応作者さんに「低域めっちゃ上げたけど大丈夫?」と連絡しましたが問題なく採用して頂けました。

また逆に高音が激しすぎる楽曲に対して、大きく高域を削るといった処理も過去に何度か行いました。

ハウリングの処理をやりまくる

ボーカルやエレキギターを使っている楽曲でおこりがちなハウリング。ヘッドフォンで聴いてるときに耳障りに感じて、気になる箇所を消していったらこんなことになりました。結果的にすっきりしたサウンドになり、聞きやすく調整できました。

やりすぎると音痩せや劣化の原因になるので注意が必要です。

SOOTHE2というプラグインではこういった処理を簡単に行えるようですので、興味のある人はチェックしてみてもよいかもしれません。

https://sonicwire.com/product/A9345

リバーブをかける

空気感を大きく変えるリバーブをマスタリングで使うことはめったにありません。ただし、リバーブ量が少なすぎるドライなミキシングをする楽曲が多いのもまた事実です。

リバーブを使ったほうが楽曲の雰囲気も含めてマッチすると思い、作曲者さんに打診してリバーブをマスタリングで採用しました。

聞こえるか聞こえないかのギリギリの少ない量をかけるのがポイントです。

まとめ

たまには機転を利かせた処理も有効なこともありますよという実例の紹介でした。楽曲を聞き込んでそれぞれに合った処理を選んであげましょう。

今回取り上げた手法も手札として頭の隅に置いておくと役立つこともあるかもしれません。

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