LANDRを使って誰でも音楽をSpotify配信する方法

LANDRを使って誰でも音楽をSpotify配信する方法

SpotifyやApple Music等の音楽配信サービスは近年非常に身近なものになっています。そういったサービスで自分の音楽を配信してみたいと思っても壁を感じる方も多いと思います。実際私もそう思っていました。しかし思い切って先日のリリース(Shaddowgale Remixes)でSpotify等の音楽配信サービスでもリリースをしてみました。いろいろ不安もありましたが無事配信することができたので、今回はそのリリースまでの流れについて皆さんにお伝えしようと思います。

ディストリビュータ(音楽配信代行業者)とLANDR

個人で音楽を配信するにはディストリビュータ(音楽配信代行業者)を利用する必要があります。ディストリビュータとは私達から受け取った音源を各音楽サービスでの配信の手続きをしてくれる業者です。

ディストリビュータにもTuneCore・Label Worx・CD Baby・Frekul・Distrokid等様々な業者があります。どの業者も様々な配信先でリリースできる事にはかわりありませんが、リリース費用や還元率、配信先などの違いがあります。例えば…

TuneCore Japanの特徴は

  • Line Musicを始めとした日本の音楽配信サービスに強い
  • 利用料が高い

 

Distrokidの特徴は

  • 年会費が安い(還元率100%の中では最安?)
  • 英語のみで情報が少ない

 

ざっくりとこういった感じになります。各サービスの細かい紹介は記事の趣旨とはずれるので割愛させていただきます。詳細は各ホームページでわかりやすく説明しているので気になる方は比較したら良いかと思います。

様々あるディストリビュータの中で、今回私が選んだのは「LANDR」という業者です。

LANDRの特徴は

  • 年会費が安い(今回使ったプランは30曲までリリースできる2400円/年・無制限プランは4800円/年)
  • 日本語のサポートが充実している
  • 収益は100%還元
  • マスタリングサービスもある(今回は使用しません)

となっています。LANDRはもともと自動マスタリングサービスとして有名だったので知っている方もいるかもしれません。日本国内に重点を置いてないけど英語があまり得意じゃないというわけでここを選びました。サイトのUIも良く、サポートもしっかりしてそうだった(実際対応はスムーズでした)のも選んだ要因です。

逆にもし日本のサービスやカラオケ等に興味がある場合はLANDRを選ばない方が良いでしょう。

というわけで今回はLANDRというサービスを使ってリリースした様子をそのままお伝えしたいと思っています。

LANDRは2曲まで無料でリリースできるので、気になる方は無料で試すこともできます!

 

準備するもの

  • LANDRのアカウント
  • 音源
  • ジャケット
  • アーティストや演奏者、歌手、歌詞等の情報(あれば)
  • SpotifyやApple Musicでのアーティスト登録の確認(必須ではない)

この中で気をつけておきたいのはジャケットについてです。ジャケットの大きさは最低3000 x 3000pxである必要があります。

3000 x 3000pxというとかなり大きなサイズになるので、こういったディストリビュータを介してのリリースを考えている場合は予め準備しておく必要があります。もし小さいサイズしか準備できないという場合は、waifu2x等のきれいに画像を拡大できるツールを使って対応しましょう。

 

リリース作業

リリース楽曲をアップロード

LANDRにログイン→リリース→新しいリリース を選択

 

リリースする楽曲を選択します。

マスタリング済み音源の場合は、下にある「コンピュータからアップロードする」からリリース楽曲を選択(複数可)。

LANDRのマスタリングサービスを使った場合は、真ん中の曲またはアルバム欄から選択します。

 

楽曲の情報を入力

 

楽曲の情報を入力していきます。一応LANDR側でチェックが入るので絶対ミスしちゃいけない・・・ということはありませんが、正しく入力するように心がけましょう。

曲名*:曲名です。先頭大文字でないといけない等制約があります。(○○ Remix)もここに入力してOKです。

ジャンル*:選択式です。

サブジャンル:エレクトリックミュージックは特に細かいジャンルが用意されています。

メインのアーティスト*:アーティスト名を追加します。ここでSpotifyやApple Musicとの連携ができます。

Feat.アーティスト:なんかよく見るやつ

作曲の種類:基本的に原曲。Remixも原曲。カバーの場合は原曲の情報を入力しないといけない。

作曲の種類→作曲者*法的に認められている名前である必要があります。つまり実名。…なんだけど実名公開される上に、ここにアーティスト名入れて公開されている曲が多いので実は実名じゃなくても良いかも?と思ってる。保証はしません。

プロデューサー*:自分の名前。正直よくわからないけど必須項目。

音楽制作協力者:リミキサーとかエンジニアとかを入力できます。一応今回ここでリミキサーを設定しましたがよくわからない。設定しなくてもどうにかなる。

この曲のISRCをお持ちですか?:リリースしたこと無いならばいいえ。過去にリリースしたことあるなら調べましょう。

視聴開始:いいかんじのところを設定しましょう。

この曲に歌詞はありますか?:よしなに。

(*は必須項目)

作曲者とかプロデューサーとか必須項目がよくわからないので結構悩みました。保証などはできないですが、参考にしていただければと思います。

 

アルバム(シングル)情報を入力

アルバムの情報を入力します。ここは特に難しいことは無いと思います。

 

ジャケット(アルバムアートワーク)

序盤で説明した通り最低サイズは3000 x 3000pxなので注意してください。

ちなみに最大サイズは6000 x 6000pxです。

 

配信日と配信サービス

配信日と配信サービスを選択できます。

配信日に関しては私は特定の日を設定しました。特定の日を設定した場合は日本時間の0時にリリースされます。日本語対応しているとはいえ日本時間の0時でリリースされていてびっくりしました。

配信サービスは減らしても増やしても料金等は変わらないので「この配信サービスでは配信したくない…」ということがなければ全てチェックで良いかと思います。

 

最終チェック・LANDR側のチェック

しっかりチェックしましょう。

最終チェックが終わればLANDR側でのチェック作業に送られます。しばらくしたらメールも届きます。

送られてきたメールにはこのような表記がありました。

If you’re releasing a remix, reply to this email with:
1. Authorization from the original creator for use of the composition
2. Authorization from the master recording owner to reuse the audio

If you are moving previously released tracks, reply to this email with:
– The name of your former distributor

以下Google翻訳

リミックスをリリースする場合は、このメールに返信してください。
1.コンポジションの使用に対する元の作成者からの承認
2.マスターレコーディング所有者からの音声再利用の承認

以前にリリースしたトラックを移動している場合は、このメールに返信してください。
– 以前の代理店の名前

 

ということで私のShadowgale Remixesの場合は「権利は全部私です」と返信しました。

過去リリースは無いため下半分はスルーしています。

 

しばらくすると審査結果が返ってきて、問題があるなばら修正作業になります。

修正作業はLANDRの画面でリリースプロセス中のアルバムを一旦取り下げて修正するようです。

修正が終わればあとはリリースの時を待つだけです。

 

リリース後に困ったこと

初めてこういうことをやったのでいろいろ困ったことも出てきました。ここでシェアして初めてリリースする人にも知っておいてもらいたいです。

・同名アーティストと混同してしまう

自分でこういうリリースしたのは初めてでしたが、自分の曲は別のレーベルを介して過去にリリースされていてプロフィールも存在していました。しかしそのプロフィールを見ると自分と同名のアーティストの曲が混同して入っていました。アーティスト名かぶりがある人は予め気をつけておきましょう。今私は分ける方法を絶賛模索中です。

・作曲者

実名をネットで公開することに抵抗のある人は多いと思います。楽曲情報を入力する項目でも触れましたが「作曲者」の項目で法的な名前を入れろと言われてそのままそれが公開されます。規約とかちゃんと読んだ上で作曲者の欄は注意して入力して頂けたらと思います。

・Youtubeへのリリース

Youtubeへの自動リリースもしてくれるのですが、これがちょっとイマイチです。先程触れた同一アーティスト問題に加えて、収益受け取りができない状態になっています。オリジナルリリースなのになぜ!いまメールで問い合わせている途中です。解決したら更新します。

自分のYoutubeチャンネルを持っているならば、Youtubeへの投稿はLANDRでやらずに、自分でやることをオススメします。

 

(おまけ)リリース告知するために

ToneDenというサービスで、各配信サービスへのポータルを用意しました。

実はLANDRでもこういうポータルを用意できるのですが、リンクを自由に設定できません。LANDRから配信されるサービスだけで完結するならばLANDRで用意されたポータルを使えば良いですが、もしほかのサービスやなにかリンクを踏ませたいという方はToneDenを使えば良いと思います。

 

さいごに

実はリリースしてからこの記事を書く間にもLANDRのページが少し変わっていて、どんどん良い方向にアップデートを重ねていっている伸びしろのある会社だなというふうに感じています。

そんなLANDRを使った初めてのリリース作業でしたが、いろいろ試行錯誤したり調べたりしながら苦労しました。ただし、ポイントさえわかってしまえば思っていたよりもずっとずっと簡単な作業でした。

もしSpotify等でのリリースに興味がある人はぜひ参考にしていただければと思います。

あと人柱気味のリリースとなったShadowgale Remixesも是非是非宜しくおねがいします。

 

LANDR

https://www.landr.com/ja/

 

[告知]ShadowGale Remixes

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