聴力検査やモスキート音に関連して高音域が聞こえるかどうかというのはテストしたことがある人は多いと思います。しかしその逆の低域の音についてテストしたことはありますか?高音域は耳自体の能力や年齢に関係するところが大きいですが、低音域は高音域よりもモニター環境に左右されやすいです。モニター環境を確かめる目的も含めてここで一度確かめてみては如何でしょうか。
実際に聞こえているか確認してみましょう。
●60Hz
これはほとんどの人が聞こえるでしょう。
●40Hz
ここから少し怪しい人が出てくるかもしれません。
●30Hz
まだ聞こえますか?
●20Hz
ここまで聞こえたらかなり優秀です。
さて皆さんどのていど聞こえたでしょうか?
スマホのスピーカーでチェックした人は60Hzすら聞こえなかったかもしれません。
自宅サイズのモニタースピーカーを使っている人は30Hzも危ういかもしれません。
20Hzが聞こえた人はかなり低域がしっかり聞こえるモニタリング環境でしょう。
さて中には「30Hzがなんとかぎりぎり聞こえた」という人がいると思います。が、それでは不十分です。
30Hzも60Hzと同じくしっかり聞こえることが重要です。同じ音量で聞こえることが超低音域のミキシングバランスやマスタリングに大きく影響してきます。
ただし30Hzをスピーカーでしっかり鳴らすのは自宅では大変難しいです。かなり大きな口径のウーファーが必要になってきます。
自宅で超低域のチェックをするならば、超低域がしっかり鳴るヘッドフォンかイヤホンで行うことをオススメします。
ただし、20Hzまでしっかり鳴る環境は必要ないかと思います。
●モニタースピーカーについて
スピーカーのメリットはやはりミックスバランスのとりやすさでしょう。ヘッドフォンで聞くよりも音量感が非常にわかりやすいです。これ低音域に限った話ではありません。
しかし、私のモニタースピーカーのYamaha MSP5 Studioは40Hzでかなり音量感は下がってしまいます。
前述のとおり自宅サイズのスピーカーで超低域の確認は難しいです。スピーカーの低音再生能力はウーファーの大きさに影響されるため自宅では限界があり、スタジオにある大きなモニタースピーカーが必要です。
なので超低域に関してはヘッドフォンでモニタリングすることをオススメ致します。
それでもモニタースピーカーで低音域を確認したいならば、低音域に強いモニター(KRKが有名でしょうか)を検討すれば良いかもしれません。
私はモニタースピーカーの種類について詳しくないため、参考リンクを羅列しておきます。あくまで羅列ですので、かるい参考にしてください。
KRK Rokit Series 5″ アクティブスタジオモニター 50W RP5G3 (1台) 【国内正規品】
【正規輸入品】 EVE Audio SC205 アクティブモニタースピーカー(1本)
FOCAL フォーカル モニタースピーカー Shape 40 【ペア】
●モニターヘッドフォンについて
スピーカーで超低域の確認には限度があるため、ヘッドフォンを使うことが多いです。
お使いのヘッドフォンではきれいに30Hzまで再生できましたか?
数千円の安いヘッドフォンや、開放型のヘッドフォンを使っていると聞こえにくいことがあるかもしれません。
密閉型と開放型
●密閉型のメリット
低音の鳴りが強い
遮音性がある●開放型のメリット
音の抜けがよく広がりがある
装着感が軽い
もし聞こえにくかった場合には低音域がしっかり鳴る密閉型のヘッドフォンの買い替えを検討してみては如何でしょうか。
ヘッドフォンについては過去記事も参考にしてみてください。
例によってオススメという訳ではないですがヘッドフォンのリンクを列挙しておきます。ご参考に。
SHURE ヘッドホン SRH840 プロフェッショナル スタジオ用 SRH840-A 【国内正規品】
PHONON 密閉ダイナミック型モニターヘッドフォン (Subtonic Monitor Basic Headphones) SMB-02
ゼンハイザー ヘッドホン オープン型 HD 650【国内正規品】
皆さん低音域をちゃんとモニタリングできてるのかなと思い、低音域にフォーカスして記事にしてみました。
現環境でみなさんどの程度聞こえているのでしょうか?もしよければコメント等で教えてください。
モニター環境を見つめ直す機会になれば幸いです。
追記:スマホのスピーカーで聞こえたという報告がちらほら見受けられますが、スマホのスピーカーでは超低域は聞こえないです。20Hzはスタジオに置いてある非常に大きいスピーカーやっと聞こえるレベルです。スマホのスピーカーで再生すること歪みで倍音が聞こえているだけの可能性が非常に高いです。