Categories: マスタリング

iZotope Ozone 9のあまりにも凄すぎる新機能のレビュー

今更ながらではありますが、iZotope Ozone 9を導入しました。そのOzone 9の新プラグインが機能が想像以上に素晴らしいものだったので、是非お伝えしたいと思って記事にしました。マスタリングをする機会がある人は是非見ていってください。

iZotope Ozoneシリーズとは

ぷるれこでも何度も登場しているiZotope Ozoneシリーズは総合マスタリングソフトウェアで、これひとつでマスタリングのアレコレができるソフトです。普通はマスタリング用のリミッターを買って、マスタリング用のEQを買って、リミッターも買って、いろいろめんどくさいことが必要になってきますが、iZotope Ozoneシリーズならばこれ1つで細かい調整まで行うことができます。

Ozoneの中でもリミッターは好きだけど、コンプは微妙…と思う人もいるとは思いますが、個々のエフェクターは独立して使用できるので、好きな部分だけ使うこともできます。10種類以上のプラグインが入っていて、その他マスタリングに使うチェック機能やメーター、書き出し機能などもまとまっておりコスパを考えても非常にお得なマスタリングツールになっています。

ぷるれこではこんな記事の他にもマスタリング系の記事の多くでちょこちょこ使用されています(下参照)。

Ozone8の自動マスタリング機能は使えるのか

Ozone8禁断の裏技!?でバランスの悪い2mixも強制補正

Ozone9の新機能

Ozone9では以下の新モジュールが実装されました。

  • Master Rebalance
  • Low End Focus
  • Match EQ

細かい仕様のアップデートは主に以下の通りです

  • Master Assistant機能向上
  • 画面のリサイズ
  • Imagerの新モード
  • パフォーマンスの向上

Master Rebalance

マスタリング工程でミックスバランスを変えられるぶっ壊れプラグイン。Tier S

■加工なし

 

■ボーカル音量アップ

 

■ドラム音量アップ

 

■ベース音量ダウン

 

こんかんじで「ボーカル」「ドラム」「ベース」の音量を2mixファイル上で操作することができます。自分の曲以外にもマスタリングする時に、ミックスバランス少し直したいけどわざわざ再提出してもらうのもなぁ…という時に大助かりです。

オートメーションも自由にかけるため部分的に使用することもできて様々な局面で使用することができるでしょう。例えばボーカルの抑揚をつけたり、耳につくドラムを部分的に抑えたりということもできるかと思います。

iZotope社がRXシリーズなどで培ったオーディオ解析技術を用いた、他のプラグインにはない素晴らしいモジュールのひとつとなっています。

Low End Focus

低域にフォーカスした音の調整ができるプラグインです。アタックを強める「Panchy」モードとベースの明瞭や温かみをコントロールする「Smooth」モードがあり、曲によってその2種類を使い分けることができます。

これまでダイナミックEQやコンプレッサー等でがんばってがんばって調整していたローエンドの調整がこれで一気に楽になるでしょう。パラメータもContrastとGainの2つがあってどちらも絶妙なバランス調整に役立ってくれます。

フィルターや、エフェクトだけを聞くListen機能もついており確認がしやすい点も良いですね。

■加工なし

 

■punchyモード

 

■smoothモード

 

前述の通り、punchyモードはキックのアタックがとてもはっきりするようになり、smoothモードはベースの重量感と明瞭感が上がっております。EQでこのようにベース(ドラム)だけくっきりさせることは絶対にできないので、このモジュールはめちゃくちゃ便利で凄いです。

Match EQ

 

もともとEQ内の機能の一つとしてあったものが、独立しました。追加機能として、Match EQの適応範囲を指定することができるようになりました。地味に嬉しい機能ですね。

その他の新機能

Master Assistantの機能向上

ひとつはVintageモードの追加です。VintageモードはVintage系のプラグインが使用されるため、中低域が厚くて音の密度が高いサウンドになります。キレイでハイファイな音が特徴な従来のModernモードと使い分けるとよりマスタリングの幅が広がるでしょう。

注意点として、Ozone 9のMater AssistantはOzone 8と比べて音圧がかなり低く設定されています。これは最近流行りの「ラウドネス規制」も考慮に入れた音圧設定で、YoutubeやSpotifyなどで基準となっている-12LUFSあたりに設定されているようです。

ラウドネス基準」に準拠していない状態でストリーミング配信を申請すると、プラットフォーム側で音を下げられ、結果音が悪くなる可能性があります。「音圧が高い=良い音」ではないという、時代の進歩に合わせた適切なラウドネスを設定してくれるように最新版の9では進化しました。

音圧に関してはOzone 8とかなり使い勝手が変わっているため注意する必要があるでしょう。まだまだ音圧が高い(-6LUFSあたり)設定が好みのアーティストも多いため、そういう人はあえてMaster AssistantはOzone 8を使うのも一つの手でしょう。

この変更に関しては、音圧戦争関わる大きな一手うったiZotopeには拍手を贈りたいです。

画面のリサイズとスムーズなアナライザー

右下をドラッグすると画面の大きさを変えることができます。さらにそれに伴ってアナライザーも少し変更されており見た目がスムーズなものになっています。

Imagerの新モード

Imagerに新モード(type II)が追加されました。効果は非常に良いもので、より自然にステレオ感が出せるモードになっており、私自身今後はこちらのモードをメインで使用していくことにしようと思っています。

さいごに

Ozone 9についてざっくりまとめると

  • 新モジュールが神!!
  • Master Assistanの音圧が低くなったけど、サウンドは良くなった

となります。言うまでもなく買って間違いのないプラグインとなっています。

購入はコチラから(Ozone 9 Advancedのストアページへ飛びます)

ロックオン サウンドハウス
SONICWIRE 島村楽器
宮地楽器 イケベ楽器
三木楽器 サンフォニクス
TAC System

過去バージョンをお持ちの方は、アップグレード版がお得です。

というわけで今回はiZotope様からの提供記事でございました。今後もiZotope製品についてご紹介できればと思っております。

▼サンプルで使用した曲はコチラ(Free Downloadです)

Ozone8の自動マスタリング機能は使えるのか

purureko

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