いろんな人が参加することが多いコンピレーション等ではマスタリングのバランスに悩むことが多いです。音圧が上がりやすい曲もあれば、上がりにくい曲や上げるべきではない曲もあります。こういった場合にどういう風に考えてマスタリングするのかをまとめてみたいと思います。
当たり前ではありますが、コンピレーションのマスタリングバランスが大事です。何故かと言うとそのコンピレーションを聞く場合通しで聞く事が多いので、曲ごとの音量差が大きすぎると聞く人は困ってしまいます。
本当はすべて均一にしたいところですが、冒頭でも述べたとおり音圧が上がりやすかったり上がりにくかったり様々なので難しいです。ですが基本的な考え方は「なるべくすべての曲をバランスよく仕上げる」ということです。この考えが根底にあるということは忘れないようにしておいてください。
音圧が出にくい曲や、静かなピアノ曲等も含めて全体の音圧を高くする場合のメリットデメリットをまとめます。
メリット
・音圧を高くしやすい楽曲のポテンシャルを十分に発揮できる
・音圧が高く迫力のあるマスタリングができる
デメリット
・無理に音圧を上げて音割れをしたり、音像を壊してしまう恐れがある
音圧が出やすい曲を低めに調整するメリットとデメリットはこちらです。
メリット
・音像を壊さずにまとめることができる
・ダイナミクスを保ち奥行きのあるマスタリングができる
デメリット
・音圧を高くできる曲を低くしてしまう(作曲者の意図を反映できない)
これについては私もよく悩むのですが、私の考えのひとつとして「音圧があげにくい曲の上限ラインで音圧を合わせる」という事を提案します。
明確にこれが正解というものは存在しませんが、両者のバランスを取るにはこれが無難な選択かと思います。
音圧だけではなく様々な要因があってコンピレーションアルバムのバランスをとるのは本当に難しいです。今回はそんな中でちょっとでも考えをまとめられたら良いなと自分のための記事でもありました。参考程度で見て頂ければと思います。