BMSの作り方part2ということで、今回は音切りと仮配置について記載します。おそらく今回の工程が一番めんどくさくて、記事自体も長くなるかと思います。part1での注意事項の殆どはこの音切り作業を楽にするためのポイントだったのでそちらを実践すると幾分か楽になるかと思います。それでは早速いきましょう。
http://ucn.tokonats.net/software/bmse/
BMSファイルを作るツールです。これがないと始まりません。BMSファイルというのは譜面情報や曲の情報、音の定義などすべて含まれます。
https://excln.github.io/soft.html
BMS用の音切り補助ツールです。MIDIデータから音切り位置や仮配置情報の取得、和音を単音に分解する等非常に便利な機能がつまっています。めちゃくちゃ作業時間が短縮できるのでBMS制作の際は使いましょう。
http://cerebralmuddystream.nekokan.dyndns.info/
上記サイトに現在アクセスできないため私個人でミラーを用意しました。
【作者】wosderge様
https://drive.google.com/file/d/1epxCDrVK_qg11D4NCuA2YgirvBGZ7Bjc/view?usp=sharing
BMS用の音切りツールです。BMPに沿ってオーディオをスライスできる他、BMHelperとの連動、スライスした順に仮配置の情報等も出力できます。
woslicerIIを使用している方もいるようですが、マウス操作できるIIIのほうが個人的には好きです。
http://mid2bms.web.fc2.com/
上記で紹介したツールよりも新しい多機能ツールです。Be-Music HelperにあるようなMIDIからいろいろしてくれる機能とwoslicerにあるような音切り機能とその他いろいろがまとまっています。
が、私は使用してませんので今回は紹介だけしておきます。使用しない理由は私の制作フローに合わなかったのが理由ですが、制作環境によってはMid2BMSのほうが圧倒的に楽な場合もあるかと思いますのでご自身で試してみて下さい。
音切りする前に空のBMSファイルを作っておきましょう。仮配置まで一緒に行うので必要になります。
BMSEを起動してそのまま保存するだけで大丈夫です。
大きく分けて2パターンの方法で音切りを行います。
前者はMIDIとBMHelperを用いる方法です。基本的にはこちらの方法がオススメです。理由はいろいろありますが第一に楽だということ。その他に和音の分解や、同じ音階の繰り返し使用を自動で行ってくれるという点が特徴かと思います。
後者はいわゆる「ぶつ切り」というものです。出力したオーディオをwoslicerでカットします。MIDIを使用していない、もしくはオートメーションを使用していてBMHelperではうまくいかない場合にはこちらを使用します。
このふたつの方法について、それぞれ下記で解説していきます。
音切りを必要としない音や、キー音にせずBGMとして使用する音に関してはこの限りではありません。
とある曲のアルペジオのMIDIを読み込みました。
次に左中央にある「新規分割」ボタンをクリックします。
リリースが長くて残響音がひっかかりそうな場合は「最小間隔」の数値を上げましょう。
ベロシティやノートの長さが違っていて分割したくないのに…とか逆に分割したいのに…って場合は中央の「値の差が下記以下のノートを同一視する」という項目の値をいじってみましょう。
今回は特に何も触らずにそのままOKを押します。
画面下部に分割されたMIDIが表示されればOKです。ここで大雑把なチェックをして問題がなければ、「MIDIファイル出力」ボタンをクリックしてファイルを保存しましょう。
「BMHelperで出力したMIDI」が保存されていれば次に進みましょう。ここまでで一旦BMHelperからは離れますが、画面はツールは閉じないようにしてください。
「①」で作った「BMHleperで出力したMIDI」をDAWで出力します。
曲全体を通して鳴っているアルペジオもBMHelperにかかれば赤枠内の9音にまとまってしまいました。
この時リバーブ等をセンドで使用していてまとめてBGM出力しようと考えている場合は、しっかり切るのを忘れずにしましょう。
「BMHelperのMIDIで出力したオーディオ」がうまくできていれば次にいきましょう。
「②」で作った「BMHelperのMIDIで出力したオーディオ」を切り分けます。
woslicerIIIにドラッグアンドドロップで読み込ませます。
次にBMHelperに戻って「切断位置をコピー」ボタンをクリックします。
次に再びwoslicerIIに戻って「ファイル→クリップボード読込」でコピーした切断位置を読み込みます。
BPMを合わせたら「総出力」で出力しましょう。(もし総出力ボタンが押せない場合、左下のテキストボックスにファイル名が表示されていない事が原因の場合があります。その時は右部の黒い部分を適当にクリックすれば表示されます。)
そうすれば「カットされたオーディオファイル」ができます。
予め作っておいて空のbmsファイルをbmseで起動させます。
仮配置ですることは2つ「WAVの定義」と「シーケンス配置」です。
「WAV定義」はファイルを指定の場所にドラッグアンドドロップすればOKです。複数でもできますが注意点があり「①bmseで定義開始位置を予め選択しておく」「②ドラッグ元のファイルはエクスプローラーの並び順に定義されるかつ、ドラッグしたファイルから順に定義される」ということです。つまり、エクスプローラーは名前順で並べておいて、bmseもエクスプローラーもちゃんと頭を選択してねということです。
BMHelperから定義情報をコピーする方法もありますが、一度bmseを閉じてテキストとして直接貼り付けないといけないのでこちらの方法は私は使用していません。
「シーケンス定義」は簡単で、BMHelperの「BMSシーケンスをコピー」をクリックしてbmseで貼り付けるだけでOKです。こちらも開始位置は注意して下さい。
この①~④の作業をパート数分行えば仮配置完了です。
とくに特筆すべき事はありません。
BPMを合わせてあとは切断ポイントをマウスでポチポチ追加していきます。
切断ポイントをすべて設定できたら「総出力」でOKです。
基本的に上の同項と同じです。
まず「②」で出力したファイルを使って「WAV定義」を行います。
その次のシーケンス情報が異なっていて、woslicerIIIでぶつ切りした場合は「woslicerIIIのファイル→クリップボード出力」でシーケンス情報をコピーしてbmseで貼り付けます。
開始位置は適宜調整しましょう。
文章だけではあまり伝わらないですが、実際に紹介したツールを使うと「すげえええええええええ」となること間違いなしです。そのくらい便利です。BMHelper、woslicer製作者様に感謝ですね。
軽くまとめると
とういことでした。
この工程が一番めんどくさいと思うのでできる限り楽に済ませられるようにしましょう。
次は譜面制作編です。たぶんかなり短いです。