オーディオインターフェースとはコンピューターで音をやり取りするには欠かせない機材です。安いものから高いもの大きいものや小さいものと種類は様々ですが、個人で使用するインターフェースの最強格の一つがこのBabyface Proかと思います。そのBabyface Proを最近買った友人がいるという理由もあって今回はこのインターフェースの特徴や使い方を紹介したいと思います。
Babyface Proを作っているメーカー”RME”はドイツのオーディオメーカーで昔から品質に定評があります。「元の音を大切にしている透明感のあるサウンド」などとよく言われています。もともとスタジオで使われるようなクオリティを作っていたメーカーですので、そのスタジオクオリティがそのまま手のひらサイズになったと言えばなんとなく伝わるでしょうか。安物のインターフェースを使っていて「高いインターフェースでそこまで音変わらんやろ」と思っている人は多いと思いますが、実際Babyfaceに乗り換えて聴き比べてみるとその差にびっくりするかと思います。今まで聞いていた音がもやもや霧がかった音に聞こえてきてこんなに音で綺麗なのかと感動します。ピアノ曲なんてまるで音が生きているかのように細かい表現が手に取るようにわかります。若干膨張表現しておりますが、とにかく音質に関して言及することは無いクオリティです。
Babyface Proはその取り回しの良さも大きな特徴です。USBバスパワーで駆動。様々な種類のケーブル端子、イヤホン用のミニプラグまであります。わかりやすい大きなボリュームノブ。個人で使用する分には十分すぎる機能かと思いますが、それを詰め込んでなおこのサイズ感。前作のBabyfaceで不満だったブレークアウトケーブル周り等は綺麗に改善されています。もちろん安定性も文句ありません。
外部の音やPC内の音を細かく調整して好きなアウトプットに出力できる便利な内部ミキサーが付属しています。PCの音はA、通話の音はB、音楽プレイヤーはCみたいに好きに割り振れて自由度が高くて便利です。詳しくは後術致します。
最初は少しややこしいかと思いますが、これをうまく使えるとPC内のボリューム操作は非常に楽になります。
まずインプット音が上段に表示されています。レンチマークを押せばGain等の調整ができますし、EQも掛けることができます。
中段のPC内音声では、アプリケーションやOS側の設定で好きなチャンネルに割り振ることができます。基本設定、通話音声、音楽プレイヤー、ゲームやDAWいろいろあるかと思いますがそれらを分けることによって次のアウトプットの設定でそれぞれの音を好みの音量に調整することができます。
下段のアウトプットでは音のアウトプットの音量を決めます。画像の例でいくと、一番左の赤枠で囲ったチャンネルにはスピーカーが接続されています。これを選択した状態でスピーカーから出したいインプットまたはPC内音声のフェーダーを上げるとその音が出力されます。吹き出しの更に右側にはヘッドホンが接続されていて、例えばヘッドホンでは通話音声のチャンネルの音は出してスピーカーでは出さないみたいな事もできます。DJ機材を持っているならば、モニターをヘッドホンにして、メイン出力をスピーカーにするだけでセッティング完了ですね。また配信等でPC内音声を使用したい場合は、アウトプットの設定のLoopbackをONにするとアウトプットチャンネルの音声が使えるようになります。
あまり使うことはないと思いますが、fxの使い方も解説しておきます。各チャンネルにfx sendのフェーダーがボリュームフェーダーの横についています。まずインプットorPC内音声でfxをかけたいチャンネルのフェーダーをあげます。fxの設定は各自自由に行って下さい。最後にアウトプット側でfxチャンネルをどれだけ出力するかを決めます。同じ位置のフェーダーですが、インプットとPC内音声は送る側、アウトプットは受け取る側のフェーダーということがポイントです。知っておかないと少し悩むかもしれません。
スタジオクオリティの製品ということで非常に細かい設定ができます。が、通常使用する分には触らない方が無難でしょう。触る部分はLatencyとSample Rateくらいかと思います。もし詳しく知りたい場合はマニュアルを読みましょう。
LatencyはDTMをしている人にはおなじみでしょう。各自マシンパワーと相談して変更すればよいかと思います。
Sample Rateもおなじみかと思います。現在の私の手元だとどうもDAWから変更するのが簡単なようです。
主に内部ミキサー(TotalMix)の使い方を中心に紹介しました。使い始めでよくわからないという人にうまく伝わったでしょうか。
Babyfaceを持っていない方は値段は張りますがその分の性能は十分あると感じます。もしワンランク上のオーディオインターフェースを考えているならば是非一考してみては如何でしょう。
おまけ